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EXHIBITIONS

特別展「吉村芳生~超絶技巧を超えて~」

吉村芳生 無数の輝く生命に捧ぐ(部分) 2011-13

吉村芳生 ジーンズ 1983

吉村芳生 モッコウバラ 2000 みぞえ画廊

 神戸ファッション美術館が特別展「吉村芳生~超絶技巧を超えて~」を開催する。

 毎日描き続けた膨大な数の自画像、1文字1文字をすべて書き写した新聞紙、10メートルの色鉛筆画。美術家・吉村芳生が生み出す、リアルすぎるほどリアルな作品は、いずれも見る者に凄みを感じさせる。

 1950年、山口県に生まれた吉村が一躍注目を浴びたのは2007年のこと。この年に開かれた「六本木クロッシング2007」展(森美術館、東京)に出品された作品が大きな話題となり、吉村は57歳にして突如、現代アート・シーンの寵児となった。

 本展は吉村の回顧展として、初期のモノトーンによる版画やドローイング、後期の色鮮やかな花の作品、生涯を通じて描き続けた自画像など、代表作約60件によって作家の全貌を紹介。2013年に惜しまれつつ早逝した吉村の、ただ上手いだけの絵ではない、描くこと、生きることの意味を、見る者にも問い続けるような真摯な作品の数々を堪能したい。

※神戸ファッション美術館は、新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言発出により、4月25日~5月11日まで臨時休館。5月12日より再開し、本展の会期を延長。最新情報は公式ウェブサイトへ。