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EXHIBITIONS

野口哲哉展―THIS IS NOT A SAMURAI

2021.04.15 - 06.13

野口哲哉 WOODEN HORSE 2020 高松市美術館蔵

 鎧と人間をテーマに、現代性や人間性を問いかける美術作家・野口哲哉の展覧会「野口哲哉展―THIS IS NOT A SAMURAI」が山口県立美術館に巡回する。

 野口は1980年香川県高松市生まれ。2003年に広島市立大学芸術学部油絵科を卒業後、05年に同大学大学院を修了。「鎧と人間」をモチーフに、樹脂やアクリル絵具を使って彫刻や絵画作品などを制作し、多様な文化や感情が混ざり合うユニークな世界観は、国内外の幅広い層に支持されている。

 これまでCHANELやAudi Japanなどの企業とコラボレーションした作品も発表。15年には羽田空港国際線ターミナルでアートディレクションを手がけた。著書に『侍達ノ居ル処。』(青幻舎)、『野口哲哉作品集 〜中世より愛をこめて〜 From Medieval with Love』(求龍堂)がある。

 鎧を着た人物が所在なくたたずんでいるかと思えば、風船を見つめたり、空中に浮かんだり、時にはブランドロゴの付いた鎧を自然に着こなしたり。一見ユーモラスに見える野口の作品は、どこか物悲しい雰囲気を帯びており、そこには、目まぐるしく移り変わる文明のなかで、喜びや苦悩といった矛盾を抱えながら生きる人間の姿が鋭い視点で映し出されている。

 本展では、野口が手がけた、鎧をまとう人々の彫刻や絵画など、初期から新作まで代表作約180点を展示。作家の幅広い思考と精緻な作品に込められた優しさと悲しさ、人間への好奇心にあふれた世界を紹介する。