EXHIBITIONS

シアターコモンズ ’21

東京都港区エリア各所(ゲーテ・インスティトゥート 東京ドイツ文化センター、リーブラホール、SHIBAURA HOUSE、ANB Tokyo、ニュー新橋ビルほか)
2021.02.11 - 03.11

中村佑子 サスペンデッド ©︎ Yuko Nakamura

ツァイ・ミンリャン 『蘭若寺の住人』より Photo by Chang Jhong

ツァイ・ミンリャン 『蘭若寺の住人』より Photo by Chang Jhong

小泉明郎 解放されたプロメテウス ©︎ Meiro Koizumi

百瀬文 鍼を打つ

スザンネ・ケネディ&マルクス・ゼルク/ロドリック・ビアステーカー I AM(VR)

 都市に新たな「コモンズ(共有地)」を生み出すプロジェクト「シアターコモンズ」が今年も開催。5回目となる今回は「Bodies in Incubation 孵化/潜伏するからだ」をテーマに、パフォーマンスや体験型アート、ワークショップ、言論イベントなどを展開される。コロナ禍での開催のため、リモート参加チケットを新設。

 本展のメインビジュアルにも使われている中村佑子の《サスペンデッド》は、「病の親を持つ子供たち」をテーマに、AR(拡張現実)の技術を応用して制作された映像作品。観客はある子供の視点で、死が隣接した宙吊りの「生」の感覚を体験することとなる。

 小泉明郎は、VR(仮想現実)演劇の傑作と評される『縛られたプロメテウス』に続く『解放されたプロメテウス』を新たに発表。また、台湾を代表する映画監督ツァイ・ミンリャンにとって初のVR映画『蘭若寺の住人』は日本初演となる。

 その他の参加作家は、スザンネ・ケネディ&マルクス・ゼルク/ロドリック・ビアステーカー(ドイツ)、バディ・ダルル(フランス)、百瀬文、佐藤朋子、高山明/Port Bら。

「Bodies in Incubation 孵化/潜伏するからだ」のテーマのもと、いまの私たちが直面する「待機の時間」に知覚されるもの、生み出される物語に焦点を当てる。

 本展ディレクターの相馬千秋は今回の開催について、「『待機の時間』を生きる私たちが、それぞれ可能な形態で集まり、思考と情動を共有・交換し、癒やし合うための、しなやかな『触れあい』の場となることを期待している。ぜひそれぞれの身体を伴って、あるいは遠隔で、あらゆる場所からご参加いただけたら」と言葉を寄せている。

 各演目の最新情報は公式ウェブサイトをチェックしてほしい。