1894 Visions ロートレックとその時代

　岐阜県美術館は、三菱一号館美術館との共同企画展「1894 Visions ロートレックとその時代」を開催する。

　洋の東西を問わず、人々が新しい世界の到来を望んだ19世紀末。フランスの画家アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック（1864〜1901）は、この社会の変革のなかにあって、大胆な色彩とダイナミックな構図で、時代の先端を行く印刷技術を駆使したポスターで注目を集めた。その作品は、今日まで芸術の都・パリのイメージへとつながっている。

　本展では、日本が近代国家へと発展した時代を象徴する建物、三菱一号館（現・三菱一号館美術館）の協力を得て、ロートレックを中心に、フランスと日本の芸術家たちを紹介。同館が竣工した「1894年」を基軸として、両国の美術の動向に着目すると同時に、印象派や象徴派、ナビ派、そして日本からフランスに渡った画家たちの足跡と思い描いたヴィジョンに迫る。

　主な出展作家は、オディロン・ルドン、ピエール=オーギュスト・ルノワール、ポール・ゴーギャン、ポール・セザンヌ、クロード・モネ、山本芳翠、黒田清輝、藤島武二など。ルドンと山本芳翠や、ロートレックと藤島武二、ルノワールと梅原龍三郎など、フランスと日本の芸術家の知られざる関係性にも注目する。

※感染症拡大防止対策のため、本展を延期・中止する場合あり。詳細は岐阜県美術館のウェブサイトを要確認。