EXHIBITIONS

みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ―線の魔術

2020.12.12 - 2021.03.07

アルフォンス・ミュシャ 舞踏―連作〈四芸術〉より 1898 © Mucha Trust 2020

アルフォンス・ミュシャ モナコ・モンテカルロ 1897 © Mucha Trust 2020

アルフォンス・ミュシャ ジスモンダ 1894 © Mucha Trust 2020

アルフォンス・ミュシャ 椿姫 1896 © Mucha Trust 2020

アルフォンス・ミュシャ ヒヤシンス姫 1911 © Mucha Trust 2020

天野喜孝 黎明 ― 白虹 1987 個人蔵

 アルフォンス・ミュシャの創作を斬新な視点でひも解く展覧会「みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ―線の魔術」が郡山市立美術館に巡回する。

 19世紀末パリを舞台に一世を風靡した芸術家アルフォンス・ミュシャ(1860〜1939)。豪奢な衣装や匂い立つような花々を身にまとった甘美な女性像は「ミュシャ様式」と呼ばれ、アール・ヌーヴォー運動の旗手としてポスターをはじめとする装飾芸術を次々に手がけた。とりわけ繊細でダイナミック、流麗にして優美な線描はミュシャ作品の真骨頂であり、後世のアーティストたちにも多大な影響を及ぼている。

 本展は19世紀末のミュシャの代表作から現代までの作品を通じ、没後80年経ったいまなお、世界中の人々を魅了し続けるミュシャの秘密をひも解く、かつてない試み。ミュシャ芸術を紹介するとともに、1960〜70年代のカウンター・カルチャーへの影響や、ミュシャと近代日本の文芸界とのかかわり、さらに現代のマンガへの水脈に着目し、後世への影響に焦点を当てる。

 会場では、ミュシャが手がけたポスターなどのグラフィック作品をはじめ、その作品に強い影響を受けた日本の明治期の文芸誌、1960年代を中心にアメリカ西海岸やロンドンで一大ムーブメントを巻き起こしたグラフィック・アート作品、そして日本のマンガ家やグラフィックアーティストの作品など約250点が一堂に集まる。