EXHIBITIONS

魔法の手 ロッカクアヤコ作品展

2020.10.31 - 2021.01.11

ロッカクアヤコ Untitled 2020

ロッカクアヤコ Untitled 2020

ロッカクアヤコ 宇宙戦争 2020

ロッカクアヤコ 宇宙戦争 2020

ロッカクアヤコ フラワーベース 2020

 世界的に評価を受けるアーティスト・ロッカクアヤコ。その国内公立美術館では初となる大規模個展「魔法の手 ロッカクアヤコ作品展」が開催される。

 ロッカク(1982〜)は千葉市出身のアーティスト。20歳頃から独学で絵を始め、絵筆を使わず手に直接絵具をつけて、段ボールやキャンバスに描く独特のスタイルを確立する。村上隆の主宰するアート・イベントGEISAIに参加し、スカウト賞受賞以降評価を高め、11年にオランダのクンストハル美術館、12年にはスロバキアのメレンスティーン・ダヌビアーナ美術館でそれぞれ大規模な個展を開催。オランダ、ドイツを経て、現在はポルトガルを拠点に活動を行う。

 ロッカクは初期から一貫して、手の直接の手触りのなかでイメージを発見し、勢いある自在なタッチとネオンカラーのカラフルな色彩により、どこともつかないランドスケープを漂う大きな目の少女を描いてきた。背景のカラフルな色彩は次々とあふれ出るように動きを増し、みずみずしい輝きを放つ作品世界をつくり出している。

 本展は、これまでのロッカクの代表作とともに、千葉県立美術館での滞在制作による未発表の新作を中心に約160点を一挙に展示。同館の広い展示空間を生かした7メートルの大作は見どころのひとつとなるほか、展示室を浮遊する、宇宙戦争がテーマのシェイプド・キャンバスシリーズや、自然の風合いとカラフルな色彩が響き合う一輪挿しのフラワーベース、さらに、アダチ版画研究所とのコラボレーションによる木版画作品と、本展ではロッカクが様々な「かたち」に取り組み、新たな境地を見せる。