EXHIBITIONS

森栄喜「シボレス | 破れたカーディガンの穴から海原を覗く」

2020.06.24 - 08.02

森栄喜 Shibboleth—I peep the ocean through the hole of the torn cardigan  Single channel color video with sound, 5 minutes 55 seconds © Eiki Mori Courtesy of KEN NAKAHASHI

森栄喜 Shibboleth—I peep the ocean through the hole of the torn cardigan  Single channel color video with sound, 5 minutes 55 seconds © Eiki Mori Courtesy of KEN NAKAHASHI

森栄喜 Shibboleth—I peep the ocean through the hole of the torn cardigan  Single channel color video with sound, 5 minutes 55 seconds © Eiki Mori Courtesy of KEN NAKAHASHI

森栄喜 Shibboleth—I peep the ocean through the hole of the torn cardigan  Single channel color video with sound, 5 minutes 55 seconds © Eiki Mori Courtesy of KEN NAKAHASHI

森栄喜 Shibboleth—I peep the ocean through the hole of the torn cardigan  Single channel color video with sound, 5 minutes 55 seconds © Eiki Mori Courtesy of KEN NAKAHASHI

 写真をはじめ、映像やパフォーマンス、詩などを通じて、ジェンダーの多様性を問う写真家・森栄喜の個展がKEN NAKAHASHIで開催される。

 森は1976年石川県金沢市生まれ、パーソンズ美術大学写真学科卒業。写真集『intimacy』(ナナロク社、2013)で第39回木村伊兵衛写真賞を受賞。セクシャルマイノリティーをはじめとする多様性のあり方を主題とした写真作品で知られており、さらに近年では、映像、パフォーマンス作品、文章や詩など、多岐にわたる表現方法を展開している。

 過去2度にわたるKEN NAKAHASHIでの個展開催をはじめ、2018〜19年にかけて東京都写真美術館で開催された「小さいながらもたしかなこと 日本の新進作家vol.15」展や、2度のフェスティバル/トーキョー(2017・2018)への参加など、森は美術館や芸術祭でも積極的に発表を続け、ジェンダーやセクシャルマイノリティーを取り巻く環境について、様々な意見を導き出してきた。

 本展では、自身初となるサウンドインスタレーションを発表。小さな音を遠くへ飛ばすために用いられるホーンスピーカーから、森が綴った詩を多言語で朗読する様々な声色のささやく声が発信される。

 また展覧会にあわせて、書評専門紙『週刊読書人』で連載された短編「Letter to My Son」全25回の日英テキスト、同タイトルの映像作品からのスチール写真、また未発表の詩作品1篇を収録した、森の初となるフォトエッセイ『Letter to My Son』をKEN NAKAHASHIより刊行。9.11前のニューヨークと現代の東京を舞台に、ある詩人とアーティストが登場する、森にとって半自伝的な出会いや別れを描写した物語が綴られる。

※会期を8月2日まで延長(当初の会期は6月24日~7月19日)。