EXHIBITIONS

異才 辻晉堂の陶彫

「陶芸であらざる」の造形から

2020.05.19 - 06.21

辻晉堂 詰込教育を受けた子供 1960 個人蔵 Photo by Tadayuki Minamoto

辻晉堂 時計 1956 京都国立近代美術館蔵 Photo by Tadayuki Minamoto

辻晉堂 寒山 1958 鳥取県立博物館蔵 Photo by Tadayuki Minamoto

 陶彫による抽象作品で国際的に活躍した彫刻家・辻晉堂(つじ・しんどう、1910~1981)の生誕110年を記念する展覧会「異才 辻晉堂の陶彫」が愛知県陶磁美術館での開催を皮切りに、鳥取、京都、東京と、1年間で全国4会場を巡回する予定。

 鳥取県日野郡溝口町二部村(現・西伯郡伯耆町二部)出身の辻は、1933年から日本美術院展に力強い木彫を発表し注目された。戦後は、京都市立美術専門学校(現・京都市立芸術大学)の教授に就任。セメントや鉄など多様な素材を駆使した彫刻教育の先鞭をつけ、また自らは「やきもの」の常識を覆す大型の陶彫を第29回ヴェネチア・ビエンナーレ(1958)などに出品して海外でも高い評価を得た。その斬新な造形は「走泥社」などの作家に大きな影響を与え、京都の「やきものと彫刻」の領域を横断する表現の地平を切り拓いたと言える。

 本展では、辻が京都に制作拠点を移してから手がけた陶彫に焦点を当てて紹介。第29回ヴェネチア・ビエンナーレの出品作など大型の陶彫をはじめ、辻の代表的な作品50点および版画と素描25点が展示される。