EXHIBITIONS

土屋公雄×森北伸展 月と家

土屋公雄 不在 1992

「所在/記憶」をテーマに、独自の造形をつく出してきた彫刻家の土屋公雄と、「人の成り立ち」をテーマに彫刻や絵画作品を発表するアーティスト・森北伸の2人展が開催される。

 土屋は1955年福井県生まれ。一貫して「所在/記憶」をテーマに、解体された家屋の廃材や灰を素材とした作品や、場と呼応するサイトスペシフィックな作品を制作し、国際展に数多く出品。またシドニーオリンピックのモニュメントや、東京空襲犠牲者追悼の平和モニュメントなど、国内外で大規模なパブリックアートも展開している。

 森北は69年愛知県生まれ。展示場所を読み込んだ上で、空間や素材の素朴さを生かした人や家などがモチーフの彫刻や絵画作品を発表。シンプルながらユーモアある作品は、環境と作品、人と作品、作品と作品といった様々な関係性を鑑賞者に感じさせる。

 本展は、およそ10年間ともに愛知県立芸術大学で後進を育ててきた土屋と森にとって初めての2人展。両者の作品に共通する「月」と「家」をテーマに、互いのなかにあるモチーフが響き合うような展覧会になるという。