EXHIBITIONS

「引込線/放射線」サテライト

距離と伝達

2019.12.14 - 12.28

メインビジュアル

石井友人 ニュー・フラット・フィールド、栽培適正に従って

うしお 参考画像

土屋貴哉 参考画像

水谷一 参考画像

 2008年から埼玉県所沢市を拠点に続いてきた「引込線」の新旧参加作家4名による展覧会が開催される。

 今年の「引込線」は「引込線/放射線」に名称を変え、所沢市の2会場での展示・イベントのほか、書籍、サテライト、ウェブサイトという5つの「場」を舞台にした長期プロジェクトとなった。本展「距離と伝達」は、「引込線/放射線」のサテライト企画のひとつとして位置づけられる。

 本企画は、17年から「引込線」に参加している作家・うしおが、「距離と伝達」をテーマに「引込線」の過去作品を参照しながら鑑賞できる展示を呼びかけたことから始まった。うしおは「引込線」における場所と会期に限定されない「複数の場=サテライト」にとりわけ興味を持ち、「引込線」の本拠地から離れた場で過去の出品者と協働してみたかったと語っている。

 うしおの呼びかけに対して各地から応答したのは、15年参加作家の石井友人(東京都在住)と土屋貴哉(佐賀県在住)、08年から現在まで継続して「引込線」に参加する水谷一(ドイツ滞在)。個人の生活環境はもとより表現手法や問題意識が異なる4名が、「引込線」過去作品を軸にした「距離と伝達」というテーマをどのように受け止めて表現をするのか。また「場」と「時」において引き込むこと/放射することを試みる「引込線/放射線」プロジェクトのあり方を、作家と鑑賞者がどこまで拡張し、またどのように個人に還元できるのかを試みる。