EXHIBITIONS

森田恒友展

2019.11.23 - 2020.01.19

森田恒友 緑野 1926‐27頃 埼玉県立近代美術館蔵

森田恒友 城址 1916 埼玉県立近代美術館蔵

 森田恒友(もりた・つねとも)は、優しい田園風景画で知られる明治~昭和期の画家。画塾・不同舎と東京美術学校で学び、はじめは青木繁に影響を受けたロマン主義的な洋画を描いた。

 1907年には石井柏亭、山本鼎とともに美術誌『方寸』を創刊。その他、俳句誌『ホトトギス』の挿絵やマンガを描くなど、文芸の分野でも活躍した。

 1914(大正3)年にヨーロッパに渡ると、セザンヌに深く傾倒し、その影響を色濃く受けた作品を制作。帰国後は、日本各地を旅し、身近な自然をとらえた清澄な日本画を手がけるようになった。とりわけ大正初期には福島県山都の田代家に滞在し、会津若松や喜多方、阿賀川の風景を多く描いた、福島県ゆかりの作家でもある。

 本展では森田の洋画や日本画の主要作品および雑誌、書簡などの資料を展示し、その多彩で詩情豊かな表現を紹介する。