EXHIBITIONS

今村洋平「peak 3601」

2019.11.09 - 11.24

今村洋平 peak 3601 2019

 今村洋平は1978年福岡県生まれ、2004年東京造形大学研究生修了。学生時代から一貫して、シルクスクリーンの技法を用い、樹脂性のオイルインクを数百回、数千回と重ねる行為によって彫刻的な作品を制作。インクが通過する穴を、特殊な乳剤で直接スクリーンに描いて埋めていきながら版をつくり、複雑な幾何学模様や山脈の形状をつくり出している。

 今年開催された「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」に参加。近年の展覧会に、「点と線の宇宙」(藤沢市アートスペース、神奈川、2019)、「live printing」(KAYOKOYUKI、東京、2016)、「CSP2 -手法の触感-」(桑沢デザイン研究所、東京、2014)などがある。

 本展で発表する《peak 3601》は、2016年の年末に制作を開始し、19年7月末まで約2年半の歳月をかけて完成させた作品。タイトルの数字「3601」はインクを刷り重ねた全体の回数を示し、今村のこれまでの作品のなかで最大のサイズとなっている。

 本展では、同作の完成に至るプロセスを記録したペインティング《log, peak》《turn, peak》《composition, peak》もあわせて展示。メインピースとともに、今村の試行錯誤と画期的なイノベーションを見ることができる。