EXHIBITIONS

Roots of Kawaii

内藤ルネ展

~夢見ること、それが私の人生~

2019.11.23 - 2020.01.13

内藤ルネ ときめき(『ジュニアそれいゆ』第33号表紙イラスト復刻原画) 2017年 株式会社ルネ蔵 © R.S.H/RUNE

 大きな瞳をしたおしゃれな少女たち。1950年代半ば以降、日本国中の女性たちを虜にした印象的な少女像は、岡崎市出身のマルチクリエイター・内藤ルネによって生み出された。

 内藤は1932年生まれ。51年に中原淳一が主催するひまわり社に入社し、『ジュニアそれいゆ』を中心に多くの雑誌でイラストレーターとして活躍。60年代以降は自身の描いたキャラクターをデザインしたファンシーグッズなども手がけた。2002年に弥生美術館(東京)で初の回顧展を開催し、再び脚光を浴びるなか、07年に惜しまれつつ74歳で逝去。その没後も、幅広い世代のファンを持つ。

 ルネの描いた少女像の特徴は、受け身ではなく能動的に生きていく活気にあふれた明るい表情。ルネは、少女たちの姿を通して戦後民主主義の男女平等の価値観を体現し、女性の積極的な生き方を提示した。

 現代にも脈々と続く「カワイイ」文化の生みの親と称されるルネ。その生誕地・岡崎市での初の大規模回顧展となる本展では、故郷でのエピソードを交えながら、貴重な原画・作品とともに作家の生涯に迫る。