EXHIBITIONS

ヴァルダ・カイヴァーノ

© Varda Caivano

 アルゼンチン出身のペインター、ヴァルダ・カイヴァーノの日本では3年ぶりとなる個展が開催されている。

 カイヴァーノは1971年ブエノスアイレス生まれ。ブエノスアイレス大学で生物学と美術史を学び、2000年代初期にイギリスに移住してロンドン大学ゴールドスミス・カレッジで学士を取得。2004年にロイヤル・カレッジ・オブ・アートにて修士号を取得した。現在、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートおよびアムステルダムの美術学校De Ateliersの客員講師を務め、ロンドンを拠点に制作を行う。

 カイヴァーノのペインティングは、多種多様な色彩や線、筆触の何層もの重なり合いで構成される。意図的に画面に余白を残して未完にとどめたような描き方は、鑑賞者の想像性をかき立てる豊かさや、限りない空間性を感じさせる。

 また、ペインティングに描き込まれた鉛筆のドローイングの線も大きな特徴。それはキャンバスの枠にさらなる枠のような機能を与え、一作品の細部にいくつもの作品があるように見せている。

 本展では、新作ペインティング9点と、ドローイング、ペインティング、コラージュを施した紙の作品を発表。新作は、前回の個展(小山登美ギャラリー、2016)で「グレーペインティング」と称して抑制された色合いから変化し、初期に用いた赤、黄色、緑などの鮮やかな色彩で描かれている。