EXHIBITIONS

クリスチャン・ボルタンスキー ― Lifetime

2019.10.18 - 2020.01.05

クリスチャン・ボルタンスキー アニミタス(チリ) 2014 作家蔵 © Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo by Amparo Irarrázaval

クリスチャン・ボルタンスキー モニュメント 1986 作家蔵 © Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo © The Israel Museum, Jerusalem by Elie Posner

クリスチャン・ボルタンスキー 黄昏 2015 作家蔵 © Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, © Oude Kerk, Amsterdam, Photo by Gert Jan Van Rooij

 世界的に活躍するフランス人アーティスト、クリスチャン・ボルタンスキー。その半世紀にわたる活動の全貌を紹介する回顧展が開催される。

 ボルタンスキーは1944年生まれ。独学で作品制作を開始し、一貫して個人的・集団的な記憶や生、不在、死などをテーマとしている。写真、電球、古着、心臓音、風鈴といった無数の人々の生きた痕跡を素材に用い、芸術家の役割は「死者に捧げる儀式を行うこと」と述べているように、作品を通して一人ひとりかけがえのない存在であること、同時に儚い存在であることを語り続けている。

 本展は、日本における過去最大規模のボルタンスキー展として国立国際美術館(大阪)、国立新美術館(東京)、長崎県美術館の3館が共同で企画したもの。長崎県美術館が最後の会場となる。

 自らを「空間のアーティスト」と呼ぶボルタンスキーの「展覧会をひとつの作品として見せる」という意向のもと、各会場は独立したひとつの作品となる。初期のオブジェから、作家の代名詞とも言える「モニュメント」シリーズ、そして最新作の映像インスタレーションに至るまで、様々な素材や表現手法による作品の数々が展示される。