EXHIBITIONS

生誕120年 川端康成と美のコレクション展

姫路市立美術館、姫路文学館
2019.09.14 - 11.04

ロダン《女の手》を見る川端康成 撮影=林忠彦

オーギュスト・ロダン 女の手 公益財団法人川端康成記念会蔵

東山魁夷 北山初雪 1968 公益財団法人川端康成記念会蔵

池大雅 「十便図」より《釣便》 1771 公益財団法人川端康成記念会蔵 国宝

良寛 恁麼 江戸時代 公益財団法人川端康成記念会蔵

草間彌生 不知火 1955 公益財団法人川端康成記念会蔵

土偶 女子 縄文時代晩期

古賀春江 そこに在る 1933 公益財団法人川端康成記念会蔵

川端康成 『雪国抄』 公益財団法人川端康成記念会蔵

川端康成 自画像 1916 公益財団法人川端康成記念会蔵

ノーベル文学賞メダル 1968 公益財団法人川端康成記念会蔵

 名作『伊豆の踊子』や『雪国』を世に出し、日本人初のノーベル文学賞を受賞した作家・川端康成。きわめて多彩な美術品を収集していたことでも知られ、そのコレクションは、国宝に指定される浦上玉堂の《凍雲篩雪図》、池大雅、与謝蕪村の《十便十宜図》をはじめ、土偶や仏像などの古美術から東山魁夷古賀春江草間彌生といった近現代日本美術、ロダン、ピカソなど西洋美術に至るまで幅広い内容となっている。

 本展は、川端の生誕120年および姫路市施行130年を記念し、姫路市立美術館と姫路文学館が開催する初の共同企画展。川端が収集した美術品を紹介し、その審美眼を探る。近年自邸で発見された初恋の人・伊藤初代宛の未投函書簡や、夏目漱石、太宰治、谷崎潤一郎、三島由紀夫ら文豪たちの書幅・書簡、生前の愛用品なども公開し、川端の人となり、そして巨匠たちの交流に焦点を当てる。

 また会期中には、本展企画者である水原園博(公益財団法人川端康成記念会)によるギャラリートークを皮切りに、川端の生涯や作品についてなど、様々な切り口で展覧会を掘り下げる全5回の日曜講座(講演会)を実施。川端文学の世界観を耳で親しむことができるコンサートや声優を招いた朗読会など、多彩なイベントを行う。