EXHIBITIONS

シャルル=フランソワ・ドービニー展

印象派へのかけ橋

2019.09.10 - 11.04

シャルル=フランソワ・ドービニー オワーズ川の中州 1860頃 公益財団法人村内美術館蔵

シャルル=フランソワ・ドービニー オワーズ河畔、夜明け 1865 リール美術館蔵 Photo © RMN-Grand Palais / Thierry Le Mage / distributed by AMF

シャルル=フランソワ・ドービニー ケリティ村の入り口 1871 ランス美術館蔵 © Christian Devleeschauwer

シャルル=フランソワ・ドービニー オワーズ河畔 1865頃 ランス美術館蔵 © Christian Devleeschauwer

シャルル=フランソワ・ドービニー ヴァルモンドワの森の中(ル・ソスロン) 1877 ポントワーズ、カミーユ・ピサロ美術館蔵 © Musées de Pontoise

 19世紀フランスを代表する風景画家のひとり、シャルル=フランソワ・ドービニーの画業を紹介する、国内初の本格的な回顧展が開催される。

 ドービニーは1817年パリ生まれ。イタリア滞在やアカデミックな修練を経て、50年代に画壇で風景画家としての地位を確立。40歳を迎えた年にアトリエを取り付けた船「ボタン号」を入手して、晩年にいたるまで、そこでみずみずしいタッチで水辺の風景を描き続けた。
 
 広く人気を博したドービニーの作品だが、完成作に用いられる大胆な筆遣いが旧来の価値観に合わずしばしば批判の対象となった。しかし、印象派のクロード・モネらにとっては多大な影響を与え、ドービニー自身は新しい世代の画家たちの芸術を積極的に擁護したことでも知られる。

 本展では、国内外のコレクションよりドービニーの画業初期から晩年までの油彩画・版画等約80点、周辺の画家らによる油彩画約20点を紹介。自然のなかに身を置く制作を重視した画家が描き出す、臨場感あふれる風景を楽しみたい。