EXHIBITIONS

竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション―メトロポリタン美術館所蔵

飯塚小玕斎 白錆花籠 雲龍 1990

飯塚琅玕斎 花籃 旅枕 1940年代前半

本田聖流 舞 2000

本間秀昭 流紋 2014

四代田辺竹雲斎 舟形花籃 出帆 2015

「アビー・コレクション」は、ニューヨークのコレクター・アビー夫妻が収集した、日本近現代の竹工芸コレクション。竹工芸の近代的発展に重要な役割を担った明治期の名工から、竹による新たな表現の可能性に挑む現代作家までを幅広く収集対象とし、竹工芸の近現代史を語ることのできる貴重な内容となっている。

 同コレクション2017年に、メトロポリタン美術館に収蔵され、これを機に開催された展覧会「Japanese Bamboo Art: The Abbey Collection(日本の竹工芸:アビー・コレクション)」が、47万人以上を動員し、大きな話題を呼んだ。

 本展では、「日本の竹工芸:アビー・コレクション」展の巡回展として初の里帰り。工芸館所蔵の近代工芸の名品とあわせて、アビー・コレクションから厳選した75件の竹工芸を展示し、自由な造形美の魅力を紹介する。主な出展作家は、飯塚琅玕斎(いいづか・ろうかんさい)、飯塚小玕斎(いいづか・しょうかんさい)、勝城蒼鳳、藤沼昇、早川尚古斎、田辺竹雲斎、前田竹房斎、生野祥雲斎、門田二篁(かどた・にこう)、生野徳三ら。

 会場は地域それぞれの竹工芸の特色に触れる「東日本」「西日本」「九州」のテーマに分けて構成し、また重要無形文化財保持者(人間国宝)の工芸技術を記録した文化庁制作の『工芸技術記録映画』から、竹工芸の映像3本すべてを公開する。