EXHIBITIONS

開館20周年記念展

黄昏の絵画たち 近代絵画に描かれた夕日・夕景

2019.09.04 - 11.04

クロード・モネ サン=タドレスの海岸 1864 栃木県立美術館蔵

 古来多くの人々をとらえてきた夕景。西洋ではジャン=フランソワ・ミレーやテオドール・ルソーなど、風景画に強い逆光表現を取り入れたバルビゾン派、光を追い求めたクロード・モネやアルフレッド・シスレーら印象派など、多くの画家たちが夕景をテーマに取り上げた。
 
 いっぽう日本では、バルビゾン派のの流れをくむアントニオ・フォンタネージに影響を受けた高橋由一らや、黒田清輝など外光派の画家たちを中心として夕景の描写が流行。また、「朦朧体」と呼ばれた菱田春草らの日本画、大下藤次郎に代表される水彩画、吉田博や川瀬巴水らの版画でも夕景は好んで題材とされた。

 本展は、館内から望む宍道湖畔の夕日が「日本の夕陽百選」にも選ばれている、島根県立美術館の開館20周年の記念展として開催。東西の作家80人の作品約180点の作品を通じて、近代絵画に描かれた夕日・夕景表現の豊かな世界と、夕日に包まれる美術館との出会いを楽しみたい。(会期中一部展示替えあり)