EXHIBITIONS

ユアサエボシ 個展「曲馬考」

曲馬考A © ユアサエボシ

 これからのアートシーンの担い手として、注目すべきクリエイターを紹介する展覧会シリーズ「銀座 蔦屋書店 ART PARTY」。第2弾では、大正生まれの架空の三流画家に擬態するアーティストのユアサエボシを迎える。

 ユアサエボシは1983年千葉県生まれ。2005年に東洋大学経済学部、08年に東洋美術学校絵画科を卒業。第10回絹谷幸二賞(2018)を受賞し、初個展「プラパゴンの馬」(EUKARYOTE、東京、2019)が話題を呼ぶなど、今後ますます活躍が期待されるアーティストだ。
 
 大正〜昭和にかけて制作された絵画や挿絵に着想を得たユアサエボシの絵画は、当時生きたであろう架空の無名画家を現代の目から追いかけるという特異なコンセプトに基づいて制作される。虚実をない交ぜに表現したシュルレアリスティックな作品世界は、存在したかもしれない過去への眼差しであり、情報やコンテクストが目まぐるしく変化する現代の映し鏡を思わせる。

 本展では、ユアサエボシが幼少期に見たというサーカスの記憶をもとに描いた新作《曲馬考》を発表。また、これまでの代表的なシリーズもあわせて展示する。