須永有個展「絵筆で照らす」

　須永有は1989年群馬県生まれのペインター。2014年東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業、17年同大学美術研究科絵画専攻修了。小説などの文章から無作為に一節を選び、そこから湧き出るイメージを絵画化してきた。

　これまで、「群馬青年ビエンナーレ2019」（群馬県立近代美術館）、「名和晃平セレクションCAF賞選抜展」（ホテルアンテルーム京都、2016）、「現役美大生の現代美術展　Produced by X氏」（Kaikai Kiki Gallery／Hidari Zingaro、東京、2010）に参加。「TERRADA ART AWARD 2014」最優秀賞、「CAF ART AWARD 2014」審査員特別賞を受賞した。

　本展は、雪舟の墨画《慧可断臂図（えかだんぴず）》から影響を受けて制作された《絵筆で照らす》をはじめとする絵画作品を通し、見ることや見られること、視点や価値感の転換について考察するもの。自分の立っている土台を疑い、「真実とは何か？」を問いかける。