EXHIBITIONS

日本の書-和歌と詩のかたち

2019.05.25 - 06.30

藤原定信 石山切 平安時代 重要美術品

松花堂昭乗 三十六歌仙書画帖 伊勢(絵) 江戸・元和2(1616)年

松花堂昭乗 三十六歌仙書画帖 伊勢(詞) 江戸・元和2(1616)年

伝紀貫之 寸松庵色紙 平安時代

藤原俊成 仮名消息 鎌倉時代 重要美術品

藤原定家 熊野懐紙 鎌倉・建仁元年(1201)

 流麗な線や緩急自在な字流れ、字形の絶妙な配置、そして装飾された料紙が響き合う「和歌」の書。平安時代の王朝貴族たちの繊細な美意識によって完成した「かな」、それを用いてしたためられた姿そのものも、他に類をみない造形美を生み出した。

 本展では、詩歌の作品が多く含まれる住友コレクションの日本書跡より、かな古筆の白眉とされる《寸松庵色紙》をはじめ、料紙装飾も美しい歌切、歌会の和歌懐紙、さらには画賛など、平安から鎌倉時代に高揚し、長く書き継がれた和歌の造形を紹介。また中国からの新風に触発された漢詩文の条幅など、近世に生まれた詩歌表現のかたちにも注目する。