EXHIBITIONS

川村元紀個展「A DOGHOUSE ON THE GROUND」

芸宿103号室
2019.04.05 - 04.21

本展ビジュアル

川村元紀 左から《Animal(red)》、《Animal(blue)》 2019

川村元紀 Unbalanced Scene 2017 撮影=加藤健

 川村元紀は1984年静岡県生まれ、2008年金沢美術工芸大学卒業。主にインスタレーションを介した非技術・無作為的な制作によって、芸術と非芸術の境界を曖昧にするような表現を探求している。

 近年な個展に、「Undefined Nests」(芸宿、石川、2016)、「牡蠣座」(HIGURE17-15cas、東京、2015)「最高速でぶれる崖」(CAI02、北海道、2014)など。アーティストと執筆者による美術展「引込線 2017」(旧所沢市立第2学校給食センター、埼玉)や、群馬青年ビエンナーレ2015(群馬県立近代美術館)などにも出品した。

 本展では、犬小屋を題材としたインスタレーションを発表。会期中には、大下裕司(大阪中之島美術館準備室 学芸員)を迎えたアーティストトークも行われる。

「私たちは整えられている──なんだか最近、そんなことを思いました。整地された地面の上に建てられた、立方体の箱の中にきちんと収められた私たち。法を守り、道徳を重んじ、効率よく働くことで、正しい世界を構築しようとみんなが努力しています。しかしいま、私の手足はがたがたと震えて止まりません。重力は容赦なく私の身体を大地に押し付け、その大地は常にぐわんぐわんと揺らいでいます。バランスを崩して伏した地面には私の汚物から人類の罪までがどろどろと渦巻いているのです。私はひとつの動物として、歪んだ地面と震える手足から考えたいと思っています。私たちはどこになにをつくるのか、と。(ステートメントより)」