EXHIBITIONS

福岡道雄「黒一色の景観から」

福岡道雄 石を投げる 加速された2.5秒または消去された2.5秒 1971

 戦後日本美術を代表する作家のひとり、福岡道雄の神戸初個展が開催される。

 福岡は1950年代後半から大阪で創作活動を開始。60年代に日本を代表する現代美術評論家・中原佑介のキュレーションによる「不在の部屋」展(内科画廊、1963)に出品するなど、従来の芸術規範に一石を投じた「反芸術」の旗手として脚光を浴びた。

 近年では、「ヨコハマトリエンナーレ2014」で大きく取り上げられたことをはじめ、17年に国立国際美術館で大規模回顧展が催されるなど、ますます再評価の機運が高まっている。

 本展では、これまで公開されることのなかった貴重な70年代の写真を含む作品群から、「つくらない彫刻家」を宣言した後までに至る、約50年間にわたる福岡の表現を紹介する。