EXHIBITIONS

[企画展]日本美術院創立120年記念

日本画の挑戦者たち ―大観・春草・古怪・御舟―

2018.09.15 - 11.11

横山大観 《蓬莱山》 昭和14(1939)頃 山種美術館

下村観山 《不動明王》 明治37(1904)頃 山種美術館

小林古径 《清姫》のうち「日高川」 昭和5(1930) 山種美術館

速水御舟  《昆虫二題》のうち「粧蛾舞戯」 大正15(1926) 山種美術館

速水御舟 《昆虫二題》のうち「葉蔭魔手」 大正15(1926) 山種美術館

小山硬  《天草(洗礼)》 昭和47(1972) 山種美術館

 近代以降の日本画壇を先導してきた日本美術院の創立120年を記念し、新たな日本画の開拓に挑戦した画家たちの活動の軌跡をたどる展覧会が開催される。

 日本美術院は、大観をはじめとする若手画家らとともに、岡倉天心が1898年に創設。一時東京から茨城に研究所を移転し、苦難の時期を経て、1914年に大観らによって再興された。その後も日本美術院を舞台に、古典に学びながら、新時代にふさわしい日本画を切り拓こうと、多くの画家たちが探求した。

 そのなかでも注目されるのが、日本美術院の創立に参加した大観と菱田春草、次世代の旗手であった小林古径、速水御舟の4人。大観は再興後も日本美術院の中心的な存在であり続け、春草は16年の短い画業の間に数々の秀作を生み出した。また、古径は無駄のない線描と清澄な色彩で格調高い画風を確立し、続く御舟は試行錯誤を重ね、次々と新しい日本画の創造に挑み続けた。

 本展では、大観、春草、古径、御舟を中心に、日本美術院の草創期に活躍した画家から、現代の日本画壇を代表する同院の画家の優品を紹介。加えて、院展出品時から高評価を受けた古径の代表作《清姫》全8点を一堂に公開するとともに、昭和期に制作された作品の中で、初めて重要文化財に指定された御舟《名樹散椿》(展示期間=10月16日〜11月11日)を特別展示する。