EXHIBITIONS

立木義浩写真展

Yesterdays 黒と白の狂詩曲(ラプソディ)

© YOSHIHIRO TATSUKI

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 広告やファッション、ポートレイトなどの分野で活動しながら、ライフワークとしてモノクロ作品を制作してきた写真家・立木義浩。1965年に雑誌『カメラ毎日』誌上で掲載された56ページにわたる「舌出し天使」をきっかけに写真作家として注目された。

 ひとりの女性を主人公に自在なカメラワークによって都市のファンタジーを表現した同作は、同時代の写真家たちに大きな影響を与え、その後も、女優・加賀まりこをヒロインに「ヌーベルバーグ」の映画群を連想させる世界を展開した『私生活』(1971)、戦後にアメリカを旅し、変わりゆく大国の素顔を捉えた『マイ・アメリカ』(1980)、家族の絆が感じられる瞬間を写し留めた『家族の肖像』(1990)を発表。2000年代では、スナップショットの手法で日常のドラマをあぶり出した『風の写心気』(2006)などを出版し、日本を代表する写真家として第一線で活動を続ける。

 本展では長年取り組んできたモノクロのスナップショットを軸に、 四季を通じた4人の女性たちとフォトセッションを交え構成される新作を初公開。私たちの眼に映る現実の切れ目から不意に現れる幻想的な世界にレンズを向け、黒と白に変換することで光と影を強く意識させる作品群が並ぶ。