EXHIBITIONS
小瀬村真美:幻画~像(イメージ)の表皮
絵画の構図を利用した映像や写真作品を手がける小瀬村真美が、美術館では初めてとなる個展を開催する。
小瀬村は17世紀西洋の写実的な静物画を参照。初期《Decaying》はカラヴァッジョの作風に影響されたスペインやオランダの作家たちの写実描写を引用し、《Sweet Scent》は、スルバランの《オレンジ、レモン、水の入ったコップのある静物》をもとにしている。しかし、作品は静謐な写実絵画のようでありながら、実は作家が組んだセットをデジタルカメラで一定間隔・連続で撮影し、数千もの写真をつなげたアニメーションだ。
「静物動画」の制作を通じて、絵画・写真・映像による豊かな可能性を見い出した小瀬村は、さらに気づきの一つひとつを丁寧に作品化し、異なるメディアの時間的・空間的構造についての考察、イメージの表面への関心、物質的・触覚的な映像への挑戦など、探究心を深めている。
本展では、あえて自らの制作過程を露にすることで絵画および自作を批評的に再考する新作の組写真やインスタレーションを発表。初期のアニメーション作品、ニューヨークの路上に打ち捨てられたゴミやがらくたを使い、17世紀スペインの静物画と見紛う写真に仕上げた近作を加えて約30点を展示をする。
小瀬村は17世紀西洋の写実的な静物画を参照。初期《Decaying》はカラヴァッジョの作風に影響されたスペインやオランダの作家たちの写実描写を引用し、《Sweet Scent》は、スルバランの《オレンジ、レモン、水の入ったコップのある静物》をもとにしている。しかし、作品は静謐な写実絵画のようでありながら、実は作家が組んだセットをデジタルカメラで一定間隔・連続で撮影し、数千もの写真をつなげたアニメーションだ。
「静物動画」の制作を通じて、絵画・写真・映像による豊かな可能性を見い出した小瀬村は、さらに気づきの一つひとつを丁寧に作品化し、異なるメディアの時間的・空間的構造についての考察、イメージの表面への関心、物質的・触覚的な映像への挑戦など、探究心を深めている。
本展では、あえて自らの制作過程を露にすることで絵画および自作を批評的に再考する新作の組写真やインスタレーションを発表。初期のアニメーション作品、ニューヨークの路上に打ち捨てられたゴミやがらくたを使い、17世紀スペインの静物画と見紛う写真に仕上げた近作を加えて約30点を展示をする。