EXHIBITIONS

ウィム・デルボア

2026.09.08 - 10.24
 東京・銀座のCeysson & Bénétière Tokyoで、ヴィム・デルボアによる日本初の個展が開催されている。会期は10月24日まで。

 ベルギーを代表するアーティストであるデルボアは、2000年から現在まで20年以上にわたり、身のまわりにある物を探究してきた。本展では、2000年から現在までに制作された作品群を紹介。手彫りのタイヤ、レーザーカットされたステンレススチール、エンボス加工されたアルミニウムといった、デルボアを象徴する造形表現と素材を通して、現代社会を問い直す作品を展開する。

 デルボアは、実用的な物と装飾的な洗練を組みあわせながら、日常生活にあるありふれた物を用いて、現代社会の複雑さを表現してきた。それぞれの作品は、日常的な形態を用いて、価値、美、そして人間性について考察するものとなっている。2000年代初頭を代表する作品には、X線写真を用いた「Butt 1」「Dick 2」「Suck 1」がある。臨床的な視点を通して人体の生々しい現実を明らかにするこれらの作品は「親密さ」が主題となっている。また、「Marble Floors」シリーズでは、デリミートを撮影した写真による視覚的な錯覚を用い、古代ローマやイタリア・ルネサンス建築に由来する優雅な床模様を生み出している。

 本展では、デジタル時代における伝統的な技法の新たな用い方にも注目。「Rorschach」シリーズのブロンズ彫刻では、古典的な具象表現を左右対称の歪みへと引き伸ばし、新たな形へと再構成している。

 また、スケールと素材によってありふれたものを変容させた作品も展示。タイヤには精緻な文様が手彫りされ、「Dump Truck」や「Concrete Mixer」といった建設車両は、レーザーカットされたステンレススチールによって再構成されている。さらに、Rimowaのスーツケース作品では、ラグジュアリーデザイン、工業生産、手仕事を融合させ、アルミニウムの表面に彫刻と打ち出し加工を施している。