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Co-program 2025 カテゴリーB「包摂とL」

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 京都芸術センターで、Co-program 2025 カテゴリーB「包摂とL」が開催されている。本展は、水木塁とアーティスト・コレクティブ「山水東京」による共同企画である。

 今回の展示では、「多様性(diversity)」が現代社会で語られる状況に触れながら、制度的な視点ではなく、他者や他種との関係を自身の問題として捉える「包摂」の姿勢に注目。俯瞰的・制度的な「多様性」ではなく、関係性のなかで立ち現れる包摂のかたちを探る企画となっている。

 展覧会ステイトメントでは、包摂を戸惑いや違和感を含みながらも関わり続ける姿勢として示し、日々の学びや記憶の継承、地域に根ざした営みのなかにその実践があると述べている。会場となる京都芸術センターは、日本最古の番組小学校のひとつを改修して設立された複合文化施設であり、その公共性という遺産、地域に根ざした学びの場、都市の文化的地域性を背景にしている。展覧会タイトルの「L」は、これらの要素を示す語であるLegacy、Learning、Localityを指す。

 出展作家は、小宮りさ麻吏奈+鈴木千尋、中村太一、長谷川由貴、水木塁の4組。これらの作家は、他者や他種との交錯に向き合いながら、包摂を理想ではなく、生の実践として捉え直す姿勢を示す。