芸術未来研究場展

　東京藝術大学大学美術館ほかで「芸術未来研究場展」が開催されている。

　本展は、東京藝術大学に創設された「芸術未来研究場」が、人が生きる力であるアートを根幹に据え、人類と地球のあるべき姿を探求する組織として活動を始めて3年目を迎えたことを受けて行われるものである。

　今回の展示では、芸術の創造性から生まれた作品やプロジェクト、テクノロジーやメディア、記録の活用、科学・医学との融合など、現在進行中の実験と実践の具体事例を展示。また、大学内に限らず、他大学や企業、自治体との連携による活動も紹介し、大学の内と外の「場」が滲んでいく様子を視覚化・体験化する内容となっている。

　「芸術未来研究場」は、閉じた施設ではなく、他大学・企業・自治体・市民など多様なプレイヤーが集い、つながり、未来を共につくる場として位置づけられている。同大学が伝統の継承と新しい表現の創造のための教育研究機関であると同時に、アートの未来を考え、様々なステークホルダーと共に社会をかたちづくる主体であるという姿勢にもとづき、アートを人が生きる力と捉える視点から、人類と地球のあるべき姿を探究することを目的としている。

　この基盤として6つの領域が設定され、それらが互いに混じり合い、新たなプラットフォーム「芸術未来研究場」を構成している。