EXHIBITIONS

ヘンリー・テイラー

Here and There

2018.03.24 - 05.19

ヘンリー・テイラー Priscilla's Welcomed Me(部分) 2017 © Henry Taylor Courtesy of the artist and Blum & Poe, Los Angeles / New York / Tokyo

ヘンリー・テイラー Far away Thinking of You 2017 © Henry Taylor Courtesy of the artist and Blum & Poe, Los Angeles / New York / Tokyo

ヘンリー・テイラー Ghanaian #3 2017 © Henry Taylor Courtesy of the artist and Blum & Poe, Los Angeles / New York / Tokyo

ヘンリー・テイラー  Tatiana and Danny – Greece 2017 © Henry Taylor Courtesy of the artist and Blum & Poe, Los Angeles / New York / Tokyo

ヘンリー・テイラー  "I THINK IT'S TIME TO PRAY" 2017 © Henry Taylor Courtesy of the artist and Blum & Poe, Los Angeles / New York / Tokyo

ヘンリー・テイラー Untitled 2017 © Henry Taylor Courtesy of the artist and Blum & Poe, Los Angeles / New York / Tokyo

 ロサンゼルスを拠点に活動する作家、ヘンリー・テイラーの日本初個展が開催される。

 テイラーは、仲間、家族、知り合いといった身近な人物や、アフリカ系アメリカ人を代表するようなミュージシャン、活動家、スポーツ選手といった有名人に至るまで、様々な人々の姿をとらえてきた。モデルたちとの偶然的な出会いや直感的に感じた共感をきっかけとして生まれる肖像画には、作家が長年にわたって発展させてきた視覚言語といえるものが表現されている。

 いっぽうで、自身の過去の悲劇的な出来事や直接的なイメージを伴う過去、現在の黒人に対する構造的な抑圧の様相といった題材もしばしば登場し、作品は総じて人々に注がれた共感的な感情への理解を雄弁に伝えるとともに、作家が対象に対して抱く尊さといった感情が常に漂う。

 本展では、リスボン、タンジェ(モロッコ)、アクラ(ガーナ)、アンティパロス(ギリシャ)、パリ、グアダラハラ(メキシコ)、ハバナ(キューバ)などの地を巡る、テイラーの旅を通じて2017年に制作された作品群を展示。旅中で出会った人々や出来事、旅先のコミュニティについての叙事的描写が、自画像や屋内のインテリア、街角のワンシーン、そして現地の風景がモチーフとなって展開される。