EXHIBITIONS
東広島市制施行50周年記念
Recollection ⇆ Vision 東広島の過去・現在・未来
美術家・宇佐美雅浩が未来へ紡ぐ、記憶のドキュメント
東広島市立美術館で、東広島市制施行50周年を記念した展覧会「Recollection ⇆ Vision 東広島の過去・現在・未来」が開催されている。
宇佐美雅浩(1972〜)は千葉市生まれ。1997年に武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科を卒業。撮影場所となる現地での取材や人々との対話から地域の歴史的背景や社会的様相を引き出し、それにまつわる人物を仏教絵画の曼荼羅の様式のごとく中央に据え、周囲に中心人物の世界観を表現するものや人々を配置することで、その関係性を縮図として1枚の写真に収める「Manda-la」プロジェクトを大学在学中から20年以上にわたり続けている。2015年に開催した個展で約20年間未発表だった同シリーズを初公開し反響を呼んだ。気仙沼、福島、広島、千葉、佐渡島、キプロス島など、その活動範囲は日本国内のみならず海外へ拡大している。
本展のために実施した「Manda-la in 東広島」プロジェクトでは、東広島の特徴的な景色である赤瓦の風景に着目するとともに、近代に発展した酒づくりの歴史と文化を起点として、戦時中の東広島での原爆被災者救護の歴史を表した1枚の大型写真作品を大勢の参加者とともにつくり上げた。完成作品のほか、酒づくりや戦時中の様子、平和活動などに関する市民のインタビューを交えたプロジェクトの制作過程をドキュメント映像としてあわせて紹介。
そのほか「Manda-la in 東広島」につながる東広島の赤瓦を中心とした「赤屋根」に焦点をあてたシリーズでは、酒蔵地区の一角や寺院、田園、海辺、学校など多様な赤屋根を高い位置からとらえ、新鮮な視点で赤屋根の風景を提示。また、東広島と広島、さらに海外の人々が所有する時計の文字盤を通じて、過去から現在、未来までを示唆する「8時15分」(原爆投下時刻)をテーマに、未来に向かって歩みを進めている現代の私たちが生きる時間を、多数の写真作品群によって俯瞰的に展示している。
市制施行50周年の年度の最後となる本展では、現代において失われつつある記憶をもとに、この街の歴史に焦点をあて、戦後80年を迎えるこの年に平和への思いを重ねながら、この街の未来を見つめる。
なお、コレクション展 第Ⅳ期「懐かしい記憶、次の世代へ」も同時開催されている。
宇佐美雅浩(1972〜)は千葉市生まれ。1997年に武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科を卒業。撮影場所となる現地での取材や人々との対話から地域の歴史的背景や社会的様相を引き出し、それにまつわる人物を仏教絵画の曼荼羅の様式のごとく中央に据え、周囲に中心人物の世界観を表現するものや人々を配置することで、その関係性を縮図として1枚の写真に収める「Manda-la」プロジェクトを大学在学中から20年以上にわたり続けている。2015年に開催した個展で約20年間未発表だった同シリーズを初公開し反響を呼んだ。気仙沼、福島、広島、千葉、佐渡島、キプロス島など、その活動範囲は日本国内のみならず海外へ拡大している。
本展のために実施した「Manda-la in 東広島」プロジェクトでは、東広島の特徴的な景色である赤瓦の風景に着目するとともに、近代に発展した酒づくりの歴史と文化を起点として、戦時中の東広島での原爆被災者救護の歴史を表した1枚の大型写真作品を大勢の参加者とともにつくり上げた。完成作品のほか、酒づくりや戦時中の様子、平和活動などに関する市民のインタビューを交えたプロジェクトの制作過程をドキュメント映像としてあわせて紹介。
そのほか「Manda-la in 東広島」につながる東広島の赤瓦を中心とした「赤屋根」に焦点をあてたシリーズでは、酒蔵地区の一角や寺院、田園、海辺、学校など多様な赤屋根を高い位置からとらえ、新鮮な視点で赤屋根の風景を提示。また、東広島と広島、さらに海外の人々が所有する時計の文字盤を通じて、過去から現在、未来までを示唆する「8時15分」(原爆投下時刻)をテーマに、未来に向かって歩みを進めている現代の私たちが生きる時間を、多数の写真作品群によって俯瞰的に展示している。
市制施行50周年の年度の最後となる本展では、現代において失われつつある記憶をもとに、この街の歴史に焦点をあて、戦後80年を迎えるこの年に平和への思いを重ねながら、この街の未来を見つめる。
なお、コレクション展 第Ⅳ期「懐かしい記憶、次の世代へ」も同時開催されている。