EXHIBITIONS

倉敷安耶「おまえの骨が軋むとき」

2025.02.01 - 02.16
 ARTDYNEで、倉敷安耶の個展「お前の骨が軋むとき」が開催される。

 倉敷は1993年兵庫県生まれ。2020年に東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻を修了した。倉敷はおもに転写技法をもちいた平面作品を中心に、儀式的なインスタレーションやパフォーマンスなど複数のメディアを取り扱い、宗教・ジェンダー・生と死・身体等の巨視的な領域から、職業・家族等に至る身近な領域まで、他者との密接なコミュニケーションや共存の模索、あるいは融合などを試みている。

 本展に際し、倉敷は以下のステートメントを発表している。

「食卓とは、最小単位の、一時的な共同体である。誰かと向かい合って食事をするとき、この卓上の距離に我々の関係性は広がっている。食事をするということは食材という他者の死骸を経口摂取し自身の体内に取り入れること。死は肉体を根源とし、生のために我々は他者を肉体に取り込み血肉とし、他者と食卓をともにすることによってエロスの喜びを分かち合う。(中略)

 他者とのつながりは口先から始まる。 自己の死は他者に死を知覚されることによって、初めて『死』となり得る。自分の死さえも他者によって成り立っている。だというのに、その人の死は、その人の死でしかなく、私の肉体はどこまでいっても私だけの肉体でしかなかった」(一部抜粋)。