川内理香子『Please Don't Disturb』by WAITINGROOM

　WAITINGROOM（東京）は、CADAN有楽町で、川内理香子による個展「Please Don't Disturb」を開催している。

　川内理香子は「身体」という根源的なテーマを軸に、ペインティングやドローイング、針金やネオン管など、多岐にわたる素材を用いて作品を制作しているアーティストだ。近年は、消化や排泄、料理をテーマとした各地の神話のなかに象徴的に登場する、動物や人体の一部などのモチーフを、色彩豊かに描いたペインティング作品でも知られている。

　本展では、ホテルとそこに置かれたアイテムをモチーフにしたペインティングの新シリーズと、アンティーク家具を台座としたネオン作品を発表。川内は、ホテルを一時的な家としてとらえ、そこに「私のもの」としての親密さと「誰かのもの」としての他者性を見出す。そこに立ち現れる自他の境界の曖昧さを、身体性と重ねあわせるシリーズとなっている。