ラマヴァニア：影の主君

　The 5th Floorで「ラマヴァニア：影の主君」が開催されている。本展は、第2回目となるThe 5th Floorのキュレーター・イン・レジデンスの成果展として、タイ・バンコクを拠点に活動するポンサコーン・ヤナニソーンがキュレーションを担当。

　タイおよび日本による西洋の勢力に対抗する近代化の試みは、互いに並行している。両国とも技術的な進歩だけでなく、自国の超自然的存在、神々や吸血鬼との関係を再構築することによって、国家の統合を図った。本展は、互いに西洋への対抗として近代化を推進したタイと日本という2つの国に関係するアーティストの実践を通して、植民地主義および産業化の時代のアジアの歴史における地政学的力学のもと、いまもなお残り続ける「植民地主義の亡霊」へと迫る試みである。

　本展の出展作家は、アノン・チャイサンスック、永田康祐、ナーナット・タナポーンラピー、ティーラパット・ウォンパイサンキット、佐藤朋子。