EXHIBITIONS

創建1200年記念 特別展

神護寺―空海と真言密教のはじまり

展示風景より、左から《月光菩薩立像》(平安時代、9世紀)、
《薬師如来立像》(平安時代、8〜9世紀)、《日光菩薩立像》(平安時代、9世紀) 撮影:編集部

 東京国立博物館 平成館で、創建1200年を記念した特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」が開催される。

 京都市の北西部、高雄に所在する神護寺は、紅葉の名所として古くから知られてきた。824年に高雄山寺と神願寺がひとつになり、神護国祚真言寺(神護寺)が誕生。高雄山寺は平安遷都を提案した和気清麻呂の氏寺で、唐で密教を学んだ空海が 帰国後、活動の拠点とした寺院だ。

 国宝《灌頂歴名》や国宝《両界曼荼羅(高雄曼荼羅)》は、空海に直接関わる作品としてあげられる。また、神護寺の前身寺院にまつられていた国宝《薬師如来立像》は、平安初期彫刻の最高傑作で、寺外での公開は神護寺史上初めてのこと。

 本展は、 空海と真言密教のはじまりの地である、神護寺に伝わる寺宝の数々を紹介する展覧会。1200年を超える歴史の荒波を乗り越え伝わった、貴重な文化財を展覧する。