熊谷聖司 「ひとつ」とその周辺

　Miaki Galleryで、熊谷聖司による個展「『ひとつ』とその周辺」が開催されている。

　熊谷聖司は、写真表現を追求し続ける写真家であり、1994年に神奈川県の森戸海岸に集う若者たちをとらえた作品「もりとでじゃねいろ」で第3回写真新世紀展の年間グランプリを受賞した。その後、熊谷は驚異的なペースで個展や写真収集を発表し、写真の魅力を探求する作品を次々と発表してきた。

「Focus」シリーズは、1999年に発表された2000ページすべてがアウトオブフォーカスで構成された写真集「Bible」から始まった。このシリーズは、ピンボケ写真を通じて人々がどのように感じるかをテーマにしており、その後も新作が断続的に発表されている。本展では、「Focus」シリーズから派生した花火をモチーフにした作品「ひとつ」を発表。会場では最新作だけでなく、過去のシリーズ作品も展示されている。