UZO「今様花 COME TO ME」

　STREET DREAMS STUDIOS TOKYOで、美術家・UZOによる個展「今様花 COME TO ME」が開催されている。

　UZOは広告プロダクションに勤務後、フリーランスのイラストレーターとして活動し、その後、美術家としての活動に移行。2013年より2017年までの5年にわたり、福岡市の禅寺「節信院」で個展を開催した。2018年には、ルイ・ヴィトン日本橋三越本店VIPルーム絵画（東京）に2点の作品が制作展示され、2019年、『VOGUE（香港版）』のウェブサイトに「あなたがInstagramでフォローする必要がある7人のアーティスト」として紹介された。また、イギリスの写真家、ニック・ナイト創設のファッションプラットフォーム「SHOWstudio」にアーティスト登録され、各種プロジェクトにも参加し、活躍の場を広げている。

　UZOは作品の物質感を排除し、表面を完全にフラットに仕上げることで、鑑賞者に絵画を物質としてではなく、空間や景色とのつながりを感じてもらいたいと考えている。そのため、観者が絵画の表面に目を留めることなく、より空気感や気配のように感じ取ってもらう。関係性や物語を提示することを避けることで、観者に感じることを重視した芸術体験を提供しようとしている。

　本展では約20点を発表。UZOの作品は花をモチーフに描かれることが多いが、花そのものではなく、花がそこに咲くように絵を表現したいという思いがある。花が自然のなかや街中で静かに咲いている、そのような存在の仕方を絵画で表現した新作が並ぶ。