EXHIBITIONS
杉浦 邦恵 絵と写真は塩と胡椒みたいだね
ZEIT-FOTO kunitachiで杉浦邦恵による個展「絵と写真は塩と胡椒みたいだね」が開催されている。
杉浦は名古屋市生まれ、現在ニューヨークを拠点に活動。1967年にシカゴ美術館附属美術大学学士課程を修了した。同大学在学中、コンセプチュアル・フォトグラファーであるケネス・ジョセフソンに師事したことを契機に、以後50年近く写真による多様な表現を提示し続けている。
長いあいだニューヨークで暮らす杉浦にとって、ツァイト・フォトは日本でのホームのひとつだという。オーナーの石原悦郎がいなくなったいま、ここでは気兼ねなくくつろいでもらいたい、と思いながら提案された本タイトルは、杉浦邦恵らしさの詰まったものだ。
絵や写真は「精神的糧」であると、杉浦は言う。もしも生きることに厳しさや困難さを感じていなければ、人は精神的な糧を求めることはしないのかもしれない。それを例えていうなら、塩と胡椒というありふれたものとして語ってしまう杉浦の作品には、耐え難い孤独や息苦しさを抱えている時も、モノを食べながら生きていく人間の、どうしようもなさをまるごと受け止めるような器の大きさがある。それが彼女の作品を心地よく感じる理由なのかもしれない。
杉浦は名古屋市生まれ、現在ニューヨークを拠点に活動。1967年にシカゴ美術館附属美術大学学士課程を修了した。同大学在学中、コンセプチュアル・フォトグラファーであるケネス・ジョセフソンに師事したことを契機に、以後50年近く写真による多様な表現を提示し続けている。
長いあいだニューヨークで暮らす杉浦にとって、ツァイト・フォトは日本でのホームのひとつだという。オーナーの石原悦郎がいなくなったいま、ここでは気兼ねなくくつろいでもらいたい、と思いながら提案された本タイトルは、杉浦邦恵らしさの詰まったものだ。
絵や写真は「精神的糧」であると、杉浦は言う。もしも生きることに厳しさや困難さを感じていなければ、人は精神的な糧を求めることはしないのかもしれない。それを例えていうなら、塩と胡椒というありふれたものとして語ってしまう杉浦の作品には、耐え難い孤独や息苦しさを抱えている時も、モノを食べながら生きていく人間の、どうしようもなさをまるごと受け止めるような器の大きさがある。それが彼女の作品を心地よく感じる理由なのかもしれない。