Artist Voice III: 駒井哲郎　線を刻み、線に遊ぶ

　慶應義塾大学アート・センターで「Artist Voice III: 駒井哲郎　線を刻み、線に遊ぶ」が開催されている。

　展覧会シリーズ「Artist Voice」第3回となる本展は、日本における銅版画のパイオニア・駒井哲郎（1920〜1976）を紹介する。駒井は慶應義塾幼稚舎と普通部で学び、銅版画による表現を生涯一貫して探求した。

　本展では、慶應義塾の所蔵品より、版画作品や関連資料のほか、慶應義塾©︎慶應義塾大学アート・センター機関誌『三田評論』『塾』に駒井が提供した表紙絵・挿図の原画を展示する。思索を重ね、線を刻んだ硬質な版画作品に対し、挿図に用いられたペンや筆によるのびやかなスケッチからは、作家の解放的で遊び心のある一面を垣間見ることができる。