EXHIBITIONS

児島善三郎展 「自然との共生」

2023.10.14 - 10.29

児島善三郎 桜の頃 1930(1934加筆完成)
油彩、キャンバス 61.0 × 73.0 cm 

 みぞえ画廊福岡店で、児島善三郎による個展 「自然との共生」が開催されている。

 児島善三郎(1893〜1962)は福岡県生まれ。1913年、画家を目指し上京。2年後に病のため帰郷するが、1920年に再上京。1925〜28年に渡欧。1930年には独立美術協会の設立に参加。代々木・国分寺・荻窪とアトリエの新築、移転ごとに画風を進化させ、風景や人物画、盛花などに新境地を開く。日本近代洋画の作家のなかでも際立ったコロリストとして知られる。また、西洋美術の骨格を大事にしながら、東洋的油彩画の完成者として現在もアジアの美術市場で高い評価を得ている。

 福岡の地で生まれ、独自のフォーヴィズムを確立した児島善三郎。会場では、西洋の模倣を越え、日本人ならではの油絵を追求したいっぽう、南画や琳派の影響も見え隠れする装飾的な画風を持つ作品群が公開されている。