EXHIBITIONS

特別展「やまと絵 −受け継がれる王朝の美−」

重要文化財 浜松図屛風(右隻、部分) 室町時代・15~16世紀 東京国立博物館蔵

 東京国立博物館 平成館で、特別展「やまと絵 −受け継がれる王朝の美−」が開催されている。

 本展は日本絵巻史上最高傑作として名高い「四大絵巻」(源氏物語絵巻、信貴山縁起絵巻、伴大納言絵巻、鳥獣戯画/国宝)が10月22日まで30年ぶりに集結するほか、「神護寺三像」(伝源頼朝像、伝平重盛像、伝藤原光能像/国宝)、「三大装飾経」と称される《久能寺経》、《平家納経》、《慈光寺経》(いずれもすべて国宝)、そして、重要文化財《浜松図屛風》、国宝《日月四季山水図屛風》など、とくに平安時代から室町時代の優品を精選し紹介している。

 総展示件数は245件。そのうち7割超が国宝と重要文化財となる。1000年を超す歳月のなかで、それぞれの時代の最先端のモードをとりこみながら、描き継がれてきたやまと絵は、つねに新たな創造を志向する美的な営みといえる。四季の移ろい、月ごとの行事、花鳥・山水やさまざまな物語など、あらゆるテーマで描かれるやまと絵の壮大、かつ華麗な歴史を辿ることのできる展覧会となっている。

 会期中一部作品の展示替えがある。