EXHIBITIONS

小林正人「自由について」

2023.09.22 - 11.05
 シュウゴアーツで小林正人の個展「自由について」が開催されている。

 小林は1957年東京都生まれ、東京藝術大学美術学部油画専攻卒業。第22回サンパウロビエンナーレ(1996)日本代表として参加した。97年に現代美術のキュレーター、ヤン・フートの招きによりベルギー・ゲントを拠点に各地で制作を行った後、2006年に帰国。広島県福山市を拠点に活動を続ける。自由で開放された絵画のあり方を追求し、「木枠をつくる」「キャンバスを張る」「描く」などの行為を並行する手法を取る。または直接手で描くなどの様々な手法で作品を手がけてきた。

 本展は新作を含めた大きな床置き作品を中心に紹介する。新作の《画家》はもともと04年にスウェーデンのテンスタ・コンストハルで開催された個展「Starry Paint」のために作られた作品の一部だった。2×10メートルという巨大な作品は展覧会終了時に小林によってバラバラにカットされ、その後それらの多くは姿を変えて小さな星のような作品に生まれ変わった。《画家》も同様にまったく新しい存在として本展に登場する。

 またモデルの身体的な痕跡から描き起こされた《この星のモデル(手袋を脱ぐカウガール)》、鞆の浦のアトリエから転々と旅をしてきた《Unnamed #66》などが展示される。