EXHIBITIONS

Gentlemen’s Club

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 アニエスベー ギャラリー ブティックで、国内初となるフランソワ・プロストの個展「Gentlemen’s Club」が開催されている。

 フランソワ・プロストは1980年リヨン生まれ。現在はパリに在住する写真家、グラフィックデザイナー、アートディレクターだ。写真家として、フランス国内のナイトクラブのファサードや、アメリカの銃販売店、チャイニーズスクーター(防寒や雨除けを被せた中国のスクーター)、ヨーロッパのステレオタイプを模倣した中国の外観を撮影した作品を制作。BBC、 CNN、National Geographic、M le Monde、Sunday Times Magazineなど国際的メディアから賞を受けるなど注目されている。これまでに『After Party』(Headbangers Publishing、2018年)、『Paris China』(Hoxton Mini Press、2020年)を出版。

 プロストは2019年、マイアミからロサンゼルスまでアメリカを車で東西に横断し、ストリップクラブを撮影したシリーズ「Gentlemen’s Club」を制作した。本展では、シリーズを記録した写真集『Gentlemen’s Club』(Fisheye、2021年)より、29点の作品とそのロードトリップの様子を記録した映像を展示。
 
 プロストは保守的かつ極端なピューリタニズムで知られて いるこの地域で、セクシュアリティやジェンダーを感じさせる場所を記録することに面白さを感じたという。店の名前、タイポグラフィー、色彩といったファサードを構成する要素、白昼堂々と通う人々の階層を見つめることで社会学的な一面を浮き彫りにし、同時に現実なのか虚構なのか分からなくなるほどノスタルジックかつファンタジックに撮られた建物の写真を通し、我々の矛盾や先入観をユーモラスに問い直している。