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EXHIBITIONS

ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台

2022.11.12 - 2023.02.19

ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ obsada/オブサダ 2021 撮影風景 Photo by Jakub Danilewicz

 東京都現代美術館は展覧会「ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台」を開催。オランダの現代美術を代表するアーティストのひとり、ウェンデリン・ファン・オルデンボルフの国内初個展となる。

 20年以上にわたり映像作品や映像インスタレーションを発表するファン・オルデンボルフ。他者との共同作業を通じて人々の関係を形成すると同時に、それによってかたちづくられるものとして試行を重ねてきた。

 ファン・オルデンボルフは撮影においてシナリオを設定せず、撮影の場という設えられた状況で、あるテーマについてキャストやクルーが対話する過程で発露する主観性や視座、関係性をとらえ、鑑賞者の思考とそれらがいかに交差するかを指向する。

 今回は、日本で撮影・制作した新作も発表。1920年代から1940年代にかけて活躍した女性の文筆家、林芙美子、宮本百合子によるテキストを取り上げ、その著作のなかで切り込んだ女性の社会的地位や性愛、戦争といった問題が今日の社会のどのような側面を映し出すかを探る。

 そして、支配的な言説やイメージからいかに逸脱しうるのかという問いを展示空間の構成においても重ね、代表的な映像作品から新作まで6点をフレームを定めることのない舞台セットのようなインスタレーションとして構成する。