EXHIBITIONS

中﨑透 フィクション・トラベラー

キービジュアル

 水戸芸術館現代美術ギャラリーは「中﨑透 フィクション・トラベラー」を開催。ズレをテーマに制作を行う美術家・中﨑透の、美術館では初の大規模個展となる。

  中﨑は1976年茨城県生まれ。水戸市を拠点に活動。言葉やイメージといった共通認識のなかに生じるズレをテーマに自然体でゆるやかな手法を用いて、看板をモチーフとした作品をはじめ、パフォーマンス、映像、インスタレーションなど様々な形式で制作を展開している。

 個人としての活動に加え、2006年にアーティスト・ユニットNadegata Instant Partyを結成。翌年にはオルタナティブ・スペース「遊戯室(中﨑透+遠藤水城)」を設立。また「プロジェクトFUKUSHIMA ! 」では、11年の発足当初より主に美術部門のディレクションを担う。

 本展は、中﨑が近年展開する、インタビューをもとにした文学的インスタレーションに着目。中﨑の出身地である水戸と、中﨑にとってもっとも身近な美術館である水戸芸術館をモチーフに、各々にまつわる「もうひとつの物語」を、インタビューとリサーチを通して独自の視点から浮かび上がらせる。

 会場では看板をモチーフとした初期作から、絵画やドローイング、過去のインスタレーションの再構成、カラーアクリルと蛍光灯による近年の立体作品まで、新旧の作品を織り交ぜることで、中﨑の活動の軌跡をたどる。