EXHIBITIONS
クリスティアーネ・レーア「その瞬間に自らを留める」
ドイツの彫刻家クリスティアーネ・レーアの個展「その瞬間に自らを留める」が、タグチファインアートで開催されている。
レーアは1965年ドイツ・ヴィースバーデン生まれ。ボン大学で考古学や歴史学、マインツ大学で芸術教育学などを学んだのち、デュッセルドルフ美術大学で学び、96年にイタリアの芸術運動「アルテ・ポーヴェラ」の中心的な作家ヤニス・クネリスからマイスター・シューラーリン資格を取得。現在はドイツ・ケルンとイタリア・プラートを拠点に活動している。
レーアは、自然界に存在する植物の種子や茎、馬の毛や犬の毛といった、一般的に彫刻には使われない素材を使って立体作品を制作し、形態や空間を研究してきた。その作品は、タンポポの綿毛を敷き詰めたクッション、キヅタの種子を積み重ねた寺院、草の茎を寄り添わせたドーム、アザミの種子をヘアネットに詰め込んだ袋、針と馬の毛によって生み出された「あやとり」のような形態などがある。近づいて見るまでその存在すら見逃してしまいそうなほど小さく繊細だが、仔細に観察すれば、次第に堅固な構造物に姿を変え、周囲の空間を支配するほどの存在感で、見る者を圧倒する。
可憐さや有機的な形態と、レーアの関心は植物や動物にあるように思われがちだが、その制作の本質は、素材そのものが本来的に備えている構造や機能を正確に見極め、それらが視覚的により増幅されるように再構築することにあるという。
また彫刻と平行してドローイングも制作しており、紙という白い空間をオイルパステルや鉛筆によってどのように分割していくか、というその一点に関心を寄せている。
近年、日本でも精力的に作品を発表しているレーア。タグチファインアートでの5度目の個展となる本展では、植物を素材にした立体作品とドローイングを展示する。
レーアは1965年ドイツ・ヴィースバーデン生まれ。ボン大学で考古学や歴史学、マインツ大学で芸術教育学などを学んだのち、デュッセルドルフ美術大学で学び、96年にイタリアの芸術運動「アルテ・ポーヴェラ」の中心的な作家ヤニス・クネリスからマイスター・シューラーリン資格を取得。現在はドイツ・ケルンとイタリア・プラートを拠点に活動している。
レーアは、自然界に存在する植物の種子や茎、馬の毛や犬の毛といった、一般的に彫刻には使われない素材を使って立体作品を制作し、形態や空間を研究してきた。その作品は、タンポポの綿毛を敷き詰めたクッション、キヅタの種子を積み重ねた寺院、草の茎を寄り添わせたドーム、アザミの種子をヘアネットに詰め込んだ袋、針と馬の毛によって生み出された「あやとり」のような形態などがある。近づいて見るまでその存在すら見逃してしまいそうなほど小さく繊細だが、仔細に観察すれば、次第に堅固な構造物に姿を変え、周囲の空間を支配するほどの存在感で、見る者を圧倒する。
可憐さや有機的な形態と、レーアの関心は植物や動物にあるように思われがちだが、その制作の本質は、素材そのものが本来的に備えている構造や機能を正確に見極め、それらが視覚的により増幅されるように再構築することにあるという。
また彫刻と平行してドローイングも制作しており、紙という白い空間をオイルパステルや鉛筆によってどのように分割していくか、というその一点に関心を寄せている。
近年、日本でも精力的に作品を発表しているレーア。タグチファインアートでの5度目の個展となる本展では、植物を素材にした立体作品とドローイングを展示する。