池田亮司「data.gram」

　TARO NASUで、池田亮司の新作個展「data.gram」が開催される。

　池田は1966年岐阜県生まれ。現在はパリと京都にて制作・活動。光と音を用い、見る者の感覚と認識の領域を支配し拡張するような表現で知られる。日本では、今夏、弘前れんが倉庫美術館で開催された大規模個展が記憶に新しい。

　今回TARO NASUでは、これまで聴覚と視覚の交錯を壮大かつ統一的に実現することを得意としてきた池田が、多元的小宇宙ともいうべき新しいスケール感で人間を取り巻く世界を描写する。量子物理学、遺伝子情報、宇宙などをモチーフとする「data.gram」シリーズから展開させた新作映像13点を発表予定だ。

　現在、池田は岡山城などを会場に開催されている大規模国際展「岡山芸術交流2022」（〜2022年11月27日）に巨大なLEDディスプレイ作品を展示しており、これとあわせて、今回のTARO NASUでの個展を体験する鑑賞者にとっては、大画面作品のスケール感に拮抗しうる、小サイズ作品の対照的な魅力を知ることのできる貴重な機会になるという。