EXHIBITIONS

令和4年秋の有隣荘特別公開 マティス—光と色と

2022.10.07 - 10.23

有隣荘外観

アンリ・マティス マティス嬢の肖像 1918 大原美術館蔵

 岡山県倉敷市が誇る近代建築、大原家の旧別邸有隣荘。その3年ぶりとなる特別公開として、展覧会「マティス—光と色と」が開催される。

 有隣荘は、大原美術館の創設者・大原孫三郎(1880〜1943)が1928(昭和3)年に建設した私邸であり、独特の色合いの屋根瓦から、地元では「緑御殿」という愛称で親しまれてきた。大原美術館はこの名建築を後世に残すべく通常は非公開としているが、倉敷市の遺産として活用する機会を設け、期間を限定して一般公開を行っている。

 本展では、有隣荘の建築的魅力とともに、「色彩の画家」と称される20世紀美術の巨匠アンリ・マティスの作品を展覧する。

 明るく華やかな洋間は「サイエンスから見るマティス」をテーマに作品を展示。四季折々の自然や光とその陰影を心静かに楽しむことのできる1階の和室では、マティスの素描を紹介し、そして眺望の美しい2階の和室は、マティスの挿絵本『ジャズ』で室内を飾る。

 美術館での鑑賞とはまた異なる、有隣荘の光とそれが織りなす色、そして、マティスによる光と色の探求とのコラボレーションを堪能できる好機となる。