EXHIBITIONS

小林椋「ヌー・フォー・フィーヌ・フェニ・ファー」

2022.08.27 - 09.10

小林椋「ヌー・フォー・フィーヌ・フェニ・ファー」より

 小林椋(むく)の個展「ヌー・フォー・フィーヌ・フェニ・ファー」が、gallery N 神田社宅で開催されている。本展協力は一般社団法人HAPS。

 小林は1992年東京都生まれ。2017年多摩美術大学大学院美術研究科修士課程情報デザイン領域修了。19年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了。カラフルなオブジェなどを空間に配置し、ぎこちなくも規則的な反復運動を繰り返す装置のような作品を制作してきた。2020年に愛知県美術館に作品が収蔵されるなど、注目のアーティストだ。

 gallery Nでは愛知での個展「州ん」以来、2年ぶりの展示。小林は次のステイトメントを出している。

「『正n角形の芳香な幻をのれんのように据え置くことこそ並々ならぬ』とそれは言う。またしても静止したポルscheを拝覧することこそがポルscheのそのもの性であるかのように謳うが、その存在は運動と切り離すことはできない。玄関のドアが可塑性の高いダチョウの伸び縮みに合わせて開口部が設計されているように、売れっ子アイドルが井の頭公園駅に各駅停車することもあるのだ。そうは言っても、手のひらに書き込まれた線のなかには用途不明なものがあり、それらが新宿駅地下街のレリーフ型の彫刻を構成しているのは間違いないだろう。『正n角形の肩幅を調停するためのマネジメントこそマミマミマラぬ』とそれは言う(小林椋)」。